5. 周辺プラズマ輸送グループ

LHD周辺(SOL/ダイバータ)プラズマにおける輸送現象の理解とプラズマ性能向上への応用を目標に、理論およびシミュレーションモデル開発を行っている。LHDの3次元配位におけるグローバルなプラズマ・中性粒子・不純物の輸送を解く周辺プラズマ輸送コード(EMC3-EIRENE)を軸に、プラズマ壁相互作用、装置壁の損耗・再堆積など、複数の物理機構と領域のシミュレーションを相補的に組み合わせることで周辺輸送シミュレーションの体系化を目指す。現在、以下の研究を推進している。

 A. 3次元流体コードによるLHDのSOLおよびダイバータプラズマの研究
 B. 1次元流体モデルによるダイバータプラズマの研究
 C. PICコードによるシース領域中の運動論効果を含めたプラズマ壁相互作用の研究
 D. モンテカルロコードによるプラズマ対向壁からの不純物生成および輸送の研究


LHDのSOLとダイバータ領域のプラズマ分布を計算するコードの開発を行った。コード検証として計算された左図の電子温度分布は右図の磁力線接続長分布によく対応しており、レグ領域を統一的に扱う技術的基礎が実証された。 



シミュレーションコードの紹介

1.EMC3-EIRENE(3次元モンテカルロ流体・中性粒子輸送コード):SOL/ダイバータ領域
2.1次元流体コード:境界層プラズマ
3.Particle-In-Cellコードと粒子追跡コード:シース領域
4.EROコード(モンテカルロ不純物輸送コード):ダイバータ領域