2. 高エネルギー粒子グループ

環状プラズマにおける高エネルギー粒子物理に関するシミュレーション研究を行う。特に、LHD実験におけるアルフベン固有モードなどの高エネルギー粒子駆動型不安定性に関するシミュレーション研究、核燃焼プラズマにおける高エネルギーアルファ粒子挙動と新古典輸送・両極性径電場形成のシミュレーション研究、および高エネルギー粒子を対象とした自己組織化物理と波動・粒子相互作用に関する理論・シミュレーション研究を推進する。さらに予測精度向上と長期予測を目指したシミュレーション手法の開発と統合輸送シミュレーションコードとの連携を進める。



最近の研究成果

ITERにおけるアルフベン固有モードのシミュレーション
MEGAコードを用いてシミュレーションを実行し、ITERにおけるアルフベン固有モードの時間発展を調べた。初期段階では左図に示すトロイダルアルフベン固有モードの成長が最も速いが、非線形段階では右図に示すベータ誘起アルフベン固有モードが支配的となる。



シミュレーションコードの紹介

名称:MEGA
  • 目的:環状プラズマにおける高エネルギー粒子駆動型不安定性のシミュレーション
  • アルゴリズム:4次精度有限差分法+4次Runge-Kutta法+PIC
  • 特徴・応用例:高エネルギー粒子駆動型測地的音響モードの線形特性と非線形周波数変調
  • 参考論文:
    (1) H. Wang and Y. Todo, Linear properties of energetic particle driven geodesic acoustic mode, Physics of Plasmas, Vol. 20 (2013) 012506-1-012506-8.
    (2) H. Wang, Y. Todo, and C. C. Kim, Hole-clump pair creation in the evolution of energetic-particle-driven geodesic acoustic modes, Physical Review Letters, Vol. 110 (2013) 155006-1-155006-5.